
毎年大人気の「中川政七商店×牛乳石鹸 赤箱」コラボアイテム。後編では、中川政七商店のデザイナー・青野洋介さんと、今回の注目商品のものづくりを手掛ける靴下工場・創喜の出張耕平さんに、今回のコラボアイテムを作るうえで特にこだわった点や試行錯誤したこと、それぞれが持つ赤箱の印象や使用体験などについて語っていただきました。
Index

要注目のコラボアイテム!
中川政七商店が老舗靴下工場と作った
「おやすみネックウォーマー」

Q. 今回、「おやすみネックウォーマー」を製造した 創喜って一体どんな会社?
出張さん
創喜は日本一の靴下生産地である奈良県広陵町で1927年に創業した靴下工場。さまざまな素材、色、用途のローゲージソックスを中心に、靴下づくりの技術を応用したアームカバーやネックウォーマーなど、さまざまなニット雑貨を製造しています。
Q. 中川政七商店と創喜、ネックウォーマーづくりのパートナーシップを結んだ理由は?
青野さん
創喜さんとはこれまでにも靴下やアームカバーを一緒に作っていて、もともと長い付き合いがあったんです。工場横には直営店があり、そこでは自転車をこいでオリジナルの靴下を編み上げる「チャリックス」など先進的な取り組みもされている…など、常に新しいことに挑戦するメーカーさん、という印象を持っていました。しかも、ネックウォーマーを作る技術と経験も豊富。ここなら靴下以外のアイテムも一緒に作り上げていけるのでは…と感じ、今回は「おやすみネックウォーマー」をお願いすることになりました。
左/中川政七商店 デザイナー 青野洋介さん
右/創喜 代表取締役社長 出張耕平さん

ふんわりしっとり、首もとを温かく。
リラックスタイムをより快適に

Q. 「おやすみネックウォーマー」の特長について教えてください
青野さん
保湿成分を練り込んだ糸で作ったネックウォーマーです。眠るときやおうちでのリラックスタイムに着用することで、心地よく体を温めることができます。圧迫感のない程よいフィット感、機能糸ならではのソフトな肌ざわりにこだわり、創喜さんの歴史ある編み機を使って1つひとつ丁寧に作りました。
トライ&エラーを繰り返し、
納得のいくネックウォーマーが完成!

Q.完成までの工程で試行錯誤した点は?
出張さん
最初に話を聞いたときは、これまでにも作っていたネックウォーマーの素材やデザインを少し変えるぐらいかな? と簡単に考えていたんですが、甘かったですね(笑)。
青野さん
生地自体に保湿機能を持たせたかったので、まずは機能性の高い糸を探すことから始める必要があったんです。
出張さん
糸が決まったら、今度はその糸の太さに合わせて機械を調整。赤い糸と白い糸の配分や、生地が波打つのを防ぐための調整などにも細かな改善が必要で、サンプルだけでも3~4回は作りました。デザイン面の希望と現実的に可能な技術のすり合わせを何度も重ねたほか、寝るときに使うものだからこそサイズ感や伸縮具合についても細かく調整しましたね。
青野さん
長らくパートナーとして一緒にものづくりをしてきた創喜さんは、プロならではの視点から編み方やサイズ感などを提案してくれたので、よりよいものづくりを進めることができました。

ものづくりに対する
牛乳石鹸の誠実な姿勢に感銘

Q.牛乳石鹸とのやりとりで 印象に残っていることは?
青野さん
「赤箱らしさ」を高いレベルで尊重されていることを感じています。以前、売り場でのバリエーションを考えて白ベースにカウブランドのロゴマークを入れた商品を提案したことがあったのですが、それに対し「もっと赤箱らしさを表現できるよう、赤色がしっかり出るデザインに」とフィードバックいただき、色味についても“赤箱の赤色”に合わせられる生地に変更したということがありました。日本中で愛される赤箱ブランドがいかに大切に守られているのかを感じたやりとりでしたね。
出張さん
細部まで丁寧に確認を重ね、通常よりも時間をかけて進めた分、希望通りの仕上がりになるか少し不安もありましたが、最終的には全員が納得できるネックウォーマーを作ることができ、思い入れのあるアイテムになりました。誰もが知っている牛乳石鹸さんと中川政七商店さんのコラボで、完成品は全国の中川政七商店で販売されると分かっていたので、従業員全員が誇りを持って作ることができたのもよい経験になりましたね。
実は、2人とも赤箱経験者。
使用感をお聞きしました

Q. 赤箱のお気に入りポイントを教えてください!
青野さん
物心がつく前からのヘビーユーザーです。母が常にストックしていたので、牛乳石鹸はあって当たり前の存在でしたね。実家は青箱派だったんですが、一人暮らしを始めたときに初めて赤箱の存在を知り、そこからは赤箱と青箱を併用するように。夏はさっぱり洗える青箱、冬はしっとりした洗い上がりの赤箱…と、使い分ける楽しみがあるのもいいですね。顔も体も手も、すべて牛乳石鹸の商品で洗っています。
中川政七商店に入社して牛乳石鹸コラボを担当するようになり、昔からの愛用品メーカーと一緒にものづくりができていることが本当にうれしいです。
出張さん
昔から、石けんといえば牛乳石鹸、というイメージ。赤箱は泡立ちや洗い心地ももちろんいいんですが、何よりも封を開けたときの香りがいいんですよね。新しい石けんを下ろして袋から取り出すたびに「そうそう、この香り!」と、いい気分になれるんです。

中川政七商店:https://www.nakagawa-masashichi.jp/company/
創喜:https://www.souki-knit.jp/
中川政七商店コラボ2025オンラインショップ:https://cow-soap-online.jp/shop/e/ecolabo03/
Summary
今回のコラボを通じ、牛乳石鹸ではさまざまなアイテムを展開していることを知ったという出張さん。「赤箱カラーでメッセージカード入りのミニソックスを作ってみては?」「牛の刺しゅう入り靴下やヘアバンドもいいかも」と、アイデアは膨らむ一方です。青野さんも「お風呂の中で使うものや石けんを保管するアイテムなども構想中。今後のコラボにもぜひご期待ください」と意欲的。これからも「中川政七商店×牛乳石鹸コラボ」から目が離せません!